
アノードコモンとカソードコモンの違い
LEDを使用する際、アノードコモンとカソードコモンという2種類の接続方式が存在します。
この違いを理解することで、回路設計や制御がスムーズに行えます。
特に、マトリクスLEDディスプレイや7セグメントディスプレイを扱う際に、どちらの方式を選ぶべきかを適切に判断することが求められます。
アノードコモンとカソードコモンの違いって何ですか?
簡単に言うと、アノードコモンはLEDのアノード(+極)が共通になっており、
カソードコモンはカソード(−極)が共通になっているという違いです。
アノードコモンの特徴
- アノード(+)が共通接続されており、カソード(−)側を個別に制御する。
- プラス電位を供給することで点灯する。
- マイコンやトランジスタのオープンドレイン出力を利用しやすい。
- 一般的に、共通アノードの7セグメントディスプレイなどに使われる。
カソードコモンの特徴
- カソード(−)が共通接続されており、アノード(+)側を個別に制御する。
- グランドに接続し、電流を流すことで点灯する。
- プルアップ抵抗を利用した回路で動作しやすい。
- LEDマトリクスなど、ダイナミック点灯制御に適している。
なるほど、でもどちらを選べばいいんでしょうか?
使用するドライバICや制御方法によって選択が異なります。
例えば、トランジスタやFETを使う場合、
オープンコレクタ(オープンドレイン)回路と組み合わせることが多いです。
アノードコモンとカソードコモンの比較
項目 |
アノードコモン |
カソードコモン |
極性 |
アノード(+)が共通 |
カソード(−)が共通 |
駆動方法 |
カソードをGNDに接続し、制御 |
アノードをVccに接続し、制御 |
使用用途 |
7セグメントディスプレイ、シンプルなLED制御 |
LEDマトリクス、ダイナミック点灯 |
制御のしやすさ |
プルダウン制御がしやすい |
プルアップ制御がしやすい |
まとめ
アノードコモンとカソードコモンは、極性の違いにより駆動方法が異なります。
アノードコモンはプルダウン制御がしやすく、7セグメントディスプレイなどに適しています。
カソードコモンはプルアップ制御に向いており、LEDマトリクスなどの用途で活用されます。
回路設計のニーズに応じて、最適な方式を選びましょう。

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