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水晶デバイス とは / Crystal Device 


水晶デバイス

水晶デバイスとは


水晶デバイスは、人工水晶(SiO2)を主材料とし、
その精密な振動特性を利用して電子機器におけるタイミングや周波数の制御に使用される部品の総称です。

この性質を活かして、時計やコンピュータ、携帯電話、無線機器など、精密なタイミングが求められるデバイスに組み込まれています。
これらのデバイスは、日常生活や産業で使用される電子機器に不可欠で、正確な時間の保持や信号の同期に重要な役割を果たしています。

その高い精度と信頼性により、幅広いアプリケーションで採用され、電子機器の性能と機能性の基盤となっています。



基本原理


水晶デバイスの基本的な原理は、人工水晶圧電効果に基づいています。
圧電効果とは、物質に機械的な圧力を加えると電荷が発生する現象であり、逆に電場を加えると物質が変形する性質を指します。
水晶に電圧をかけると、水晶は一定の形状で振動を始め、この振動は非常に安定しているため、
時間の計測や周波数の基準として非常に優れています。


水晶デバイスの構造


一般的な水晶デバイスは、水晶を薄くスライスしたプレートと、
このプレートを固定し電極を形成するための金属製のキャップやベースから構成されています。
水晶プレートは振動を起こすために、通常は両面に電極が付けられ、これらに電圧がかけられることで振動します。


水晶デバイスの加工方法と特徴

カットタイプ 特徴 安定性 適用例
ATカット 広い温度範囲で安定 高い 一般的な電子機器
BTカット 特定の温度範囲で高い安定性 温度制御された環境
SCカット 高温での安定性に優れる 非常に高い 軍事用途、通信衛星


水晶デバイスの種類


水晶振動子

電圧を加えることで振動し、特定の周波数で安定した信号を生成。時計や無線通信での精密タイミングに使用。


水晶発振器

水晶振動子に電子回路を組み合わせ、安定した周波数出力を提供。電子機器のクロック生成に使用。


SAWデバイス

水晶の表面に生じる弾性波を利用し、信号を処理。フィルターや遅延線として通信機器に重要。


BAWデバイス

圧電材料内の体積弾性波を利用し、高周波数でフィルターや発振器として使用。高周波数通信機器に適用。


水晶デバイスの用途と応用



デバイスの選定ポイント


周波数


精度


温度範囲


サイズ


耐久性


その他の要素




注意事項 及び 免責事項


上記の情報は参考情報であり、個々のアプリケーションに適用できるかどうかは保証されません。
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