リニア電源とは

リニア電源は、AC(交流)からDC(直流)への変換を行い、出力電圧を安定させるためにリニア(線形)レギュレータを使用する電源です。
電子機器の動作に必要な安定した直流電源を提供し、ノイズが少なく、高精度な電圧制御が可能です。


基本原理


リニア電源はトランスで入力電圧を必要なレベルに変圧後、整流回路でDCに変換し、リニアレギュレータで出力電圧を安定化します。
この過程で発生する余分な電力は熱として放出されるため、効率はSMPS(スイッチングモード電源)に比べて
低い傾向がありますが、出力する電圧の品質が非常に高いのが特徴です。


リニア電源の特徴



リニア電源の種類



リニア電源の選定ポイント


出力電圧と電流の要件

選定する際には、対象となる機器が必要とする出力電圧と電流の仕様を満たしているかが最も重要です。
精密機器や敏感な電子回路への使用では、これらのパラメータの精度がシステム性能に直接影響を及ぼします。


熱管理の必要性

リニア電源はその動作中、余分な電力を熱として放出するため、効率がスイッチング電源に比べて低めです。
この熱を効果的に管理するための冷却メカニズム(ヒートシンクや冷却ファンの使用)が必要になります。
選定時には、使用環境に応じた熱対策が可能かを考慮する必要があります。


物理的サイズと重量

リニア電源は、内部に大型のトランスやヒートシンクを含むため、
同等の出力を持つスイッチング電源に比べて大きく重くなります。
設置場所のスペースや、携帯性、設置環境の制約を踏まえ、適切なサイズと重量の製品を選ぶことが重要です。
特に、移動が頻繁なアプリケーションや、限られたスペースに収める必要がある場合は、
この点が特に考慮されるべきです。


リニア電源の応用例


リニア電源は、オーディオ機器、精密測定機器、医療機器、通信機器など、安定した電源が求められる多くのアプリケーションで
使用されています。特に、ノイズが問題となる高精度な機器の供給電源に適しています。




注意事項 及び 免責事項


上記の情報は参考情報であり、個々のアプリケーションに適用できるかどうかは保証されません。
また、フルタカパーツオンラインでは、
お客様の要望する仕様の製品のお見積り・ご注文に対応できない場合がありますので、予めご了承ください。


販売ページはこちら
スイッチング電源





エレクトロニクスパーツと関連部品の種類・基礎知識 トップに戻る

エレクトロニクスの豆知識 トップに戻る