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タンタルコンデンサ とは / Tantalum Capacitor 


タンタルコンデンサとは

タンタルコンデンサは、タンタル金属陽極材料として使用し、
その表面に形成された酸化タンタル膜を誘電体とする高静電容量のコンデンサです。

安定した性能と優れた耐久性で、電源ラインのフィルタリング、平滑化、
タイミング回路など様々な用途に用いられます。


基本原理


タンタルコンデンサは酸化タンタルの誘電特性を利用し、
高い静電容量を持ちます。この特性により、小型でも大きな電荷を蓄積でき、
電子回路における信頼性の高いパフォーマンスを提供します。


タンタルコンデンサの特徴


高い静電容量密度

タンタルコンデンサは、その小さなサイズにも関わらず、大きな静電容量を提供します。
これにより、装置の小型化が可能となり、スペースが限られたアプリケーションでの使用に適しています。


優れた耐久性と信頼性

タンタルコンデンサは長寿命で、安定した性能を長期間維持することができます。
高い信頼性は、医療機器や航空宇宙産業など、故障が許されない用途に特に価値があります。


温度特性の安定性

広い温度範囲にわたって性能が安定しており、温度変動の激しい環境でも使用することができます。
この特性により、自動車や産業機器などの厳しい環境下でも
信頼性の高いパフォーマンスが求められる場合に適しています。


優れた電気的性能

タンタルコンデンサは、低リーク電流と良好な静電容量保持能力を持っています。
これにより、長期にわたるエネルギー貯蔵や、
安定した電源供給が必要なアプリケーションで優れたパフォーマンスを提供します。


低い等価直列抵抗(ESR

特定のタイプのタンタルコンデンサは、低いESR値を特徴としています。
この低いESRは、高周波応用において効率を向上させ、熱発生を抑えることができるため、
電力供給システムや通信機器に適しています。


タンタルコンデンサの種類


固体タンタルコンデンサ

固体電解質を使用し、高い信頼性と耐久性を提供。精密機器や軍事用途に特に適しています。


湿式タンタルコンデンサ

液体電解質を使用し、より高い静電容量を提供。コスト効率が良く、一般的な電子機器に広く使用されます。


低ESRタンタルコンデンサ

低等価直列抵抗(ESR)特性を持ち、電力供給の効率化や高周波回路での性能向上に貢献します。
電源回路やRF回路に適しています。


ポリマータンタルコンデンサ

導電性ポリマーを電解質として使用し、従来のタンタルコンデンサよりもさらに低いESRを実現します。
高性能を要求される電子機器や、高温環境下での使用に適しています。


タンタルコンデンサの種類と特性比較

種類 耐電圧 容量範囲 用途
固体 最大35V 0.1μF〜330μF 精密機器、軍事用途
湿式 最大125V 1μF〜68000μF 汎用電子機器、産業用途
低ESR 最大35V 0.1μF〜1500μF 電源回路、高周波回路
ポリマー 最大35V 1μF〜1000μF 高性能電子機器、高温環境用途


タンタルコンデンサの選定ポイント



タンタルコンデンサの応用例


タンタルコンデンサは、スマートフォン、パソコン、医療機器、軍事機器など、
信頼性が求められる幅広い電子機器に利用されています。
特に、安定した供給電源が必要な回路での使用が一般的です。




注意事項 及び 免責事項


上記の情報は参考情報であり、個々のアプリケーションに適用できるかどうかは保証されません。
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