エレクトロニクスの豆知識 | 種類・基礎知識 | 用語
インダクタンスは、電流の変化が生じる際に電磁誘導によって起こる
反電圧(起電力)の大きさを示す物理量です。
単位はヘンリー(H)で、コイルなどの受動素子によって生じます。
電流の変化に対する系の反応の度合いを数値化したもので、電子回路において重要な役割を果たします。
コイルに電流が流れると、コイル周囲に磁場が発生します。
この電流が変化すると、変化する磁場がコイル内に起電力を誘導します。
この現象はファラデーの電磁誘導の法則に基づいており、誘導される起電力の大きさがインダクタンスによって決まります。
コイルのインダクタンスは、コイルの巻数、コアの材質、コイルの形状、コイルの大きさなどに依存します。
一般的に、コイルの巻数が多く、コアの透磁率が高いほど、インダクタンスの値は大きくなります。
インダクタンスを持つコイルは、交流回路において特定の周波数に対してリアクタンス(交流抵抗)を示します。
このリアクタンスは周波数に比例して増加するため、高周波ではコイルの抵抗が大きくなります。
インダクタンスを持つコンポーネントは、使用する周波数帯に応じて選定する必要があります。
また、無駄な電磁干渉(EMI)を発生させないように、設計段階で適切な対策を講じることが重要です。