エレクトロニクスの豆知識 | 種類・基礎知識 | 用語
熱電対は、異なる二種類の金属を接合して作られる温度センサーで、
接合点の温度変化によって生じる電圧差を利用して温度を測定します。
熱電対の原理はゼーベック効果に基づいています。これは、二つの異なる金属が
接合された部分が温度差にさらされると、電圧が生じる現象です。
熱電対にはいくつかのタイプがあり、それぞれ異なる金属の組み合わせが使われます。
最も一般的なタイプにはK型、J型、T型、E型があります。
タイプ | 金属の組み合わせ | 使用温度範囲 | 用途 |
---|---|---|---|
K型 | ニクロム-アルメル | -200°C〜+1250°C | 一般的な産業用 |
J型 | 鉄-コンスタンタン | -40°C〜+750°C | オーブン、ガスタービン |
T型 | 銅-コンスタンタン | -200°C〜+350°C | 低温用、食品産業 |
E型 | ニクロム-コンスタンタン | -40°C〜+900°C | 高精度測定 |
熱電対はその頑丈さと正確性から、多岐にわたる産業で温度測定に使用されます。
例えば、製造業、化学工業、エネルギー産業などがあります。
製鉄所では、熱電対を使用して炉の温度を監視し、品質管理を行います。
また、食品加工業界では、製品の安全性を保証するために温度を正確に測定します。