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エレクトロニクスの豆知識

トランジスタってなに? 


情報提供元:ローム株式会社

トランジスタ・ヒストリー


1. 1948年、 ベル電話研究所で誕生。

当時の電子工業界に対して、かつてないほどの衝撃を与えたトランジスタの発明は、1948年になされました。そして、まさにその時が、今日のエレクトロ時代の幕開け。その後のコンピュータをはじめとするエレクトロニクス技術の急速な発展。私たちの生活をこれほどまでに豊かにしてくれた、その貢献度を考えると、発明者のW.ショックレー、J.バーディ-ン、W.ブラッテンの3人の物理学者がノーベル賞を受賞したのは当然といえるでしょう。これからの発明で、トランジスタに匹敵するほどのものがあるのか、ないのか…。ともかく、それほどトランジスタは現代に大きなインパクトを与えたといえるでしょう。


2. ゲルマニュウムからシリコンへ。

トランジスタは、当初、ゲルマニュウムという物質(半導体)で作られていました。ところが、ゲルマニュウムは約80℃程度でこわれてしまうという欠点があったため、いまでは、そのほとんどがシリコンになっています。ちなみに、シリコンなら約180℃位の熱にも耐えられる物質。


3. トランジスタの働きは、「増幅」と「スイッチング」。

たとえば、ラジオ。空中を伝わってきた極めて微弱な信号の強弱を拡大(増幅)して、スピーカーを鳴らす。こんな働きをするのがトランジスタの増幅作用。入力信号の波形を変えずに、その電圧や電流の大きさのみを拡大しているわけです。この場合はアナログ信号の場合でしたが、コンピュータなどで使用されるデジタル信号では、トランジスタは0と1を切り換えるスイッチの役割を果たしています。ICやLSIといっても結局はトランジスタの集合、その働きの基本となるのはこのトランジスタの増幅作用です。

4. 抵抗とトランジスタが1つのチップに・・・。

従来、基板上で別々に実装されていた抵抗とトランジスタに着目し、トランジスタチップに抵抗を内蔵したものが、デジタルトランジスタです。 このデジタルトランジスタのメリットは、1.実装面積の削減 2.実装時間の削減 3.部品点数の削減など、数多くあります。
※デジタルトランジスタはロームの特許です。
※抵抗内蔵トランジスタは、ロームが世界で初めて開発し、特許を取得しています。


5. ベースは水道の栓、エミッタは配管、コレクタは蛇口。

トランジスタの働きを水道の機構にたとえてみます。トランジスタには3本の足があります。それぞれエミッタ、ベース、コレクタといい、ベースは水道の栓、コレクタは蛇口そして、エミッタはさしずめ配管でもというふうになるかもしれません。水道の栓を小さな力(ベースへの入力信号)でコントロールする事ことで、蛇口からほとばしりでる大きな水の量(コレクタに流れる電流)を調節する…。とまあ、こんなふうに考えれば身近な感じで理解できます。


6. 正しい説明をいたしましょう。

では、もうすこし詳しくトランジスタの増幅原理を図1および図2を使って説明しましょう。入力電圧eとバイアス電圧E1作られるベース-エミッタ間電圧(VBE)に比例した電流(IB)のhfe(※1)倍の電流(IC)がコレクタを流れることとなります。このコレクタ電流ICが抵抗RLを流れることで、IC×RLの電圧が抵抗RLの両端に現れます。結局入力電圧eがICRLという電圧に変換(増幅)されて出力に現れることとなります。
(※1)hfe:トランジスタの直流電流増幅率。




トランジスタのアウトライン


トランジスタ代表形状

面実装タイプ・トランジスタ。


挿入タイプ・トランジスタ


トランジスタ・マップ1 構造で分ける

動作機構の違いによる分類です。バイポーラトランジスタとユニポーラトランジスタに分けられます。



バイポーラトランジスタ
バイはBi(2つ)、ポーラはPolar(極性)の意味。トランジスタを構成する半導体を流れる電流が正孔(プラス極性)と電子(マイナス極性)によってもたらされるものをバイポーラトランジスタといいます。一般的にトランジスタといえば、シリコンでできていて、このトランジスタを指します。

FET
Field Effect Transistorの略で電界効果トランジスタのこと。接合型FETとMOS型FETおよびGaAs型があります。接合型FETはオーディオ機器などのアナログ回路に用いられることが多く、MOS型FETは主にマイコンなどのデジタルICに使用されています。GaAs型は、衛星放送受信などのマイクロ波の増幅に使用されます。

※MOS
metal Oxide Semiconductorの略で、その構造が金属(metal)、シリコン酸化膜(Oxide)、半導体(Semiconductor)の順になっていることから、MOSと呼ばれています。MOSにはさらにP型、N型、C型があり、消費電流を小さくできるため、マイコンなどの集積度の高いICに使用されます。


トランジスタ・マップ2 許容電力で分ける。



主に最大定格のコレクタ損失Pcで分ける方法です。大別して小信号トランジスタとパワートランジスタに分類され、一般にパワートランジスタというとき、1W以上のものを指します。ロームは特に小信号トランジスタで業界No.1のシェアを誇っています。

小信号トランジスタ
最大コレクタ電流(IC(max))500mA程度以下、最大コレクタ損失(PC(max))1W未満のトランジスタ。パワートランジスタに対比してこう呼ばれ、一般的に樹脂モールドタイプのものが多いのが特色です。

パワートランジスタ
一般にパワートランジスタという時は、PC1W以上のものを指します。小信号トランジスタに比べ最大コレクタ電流、最大コレクタ損失が大きく、発熱に対しても形状も大きく、金属でシールドされていたり、放熱フィン付きであったりします。

※トランジスタはトランスファー(Transfer:信号を伝える)とレジスター(Resistor:抵抗器)という二つの言葉の合わさったもの。このトランジスタをつくってるのがシリコンで、地球を形造っている岩石の中に多く含まれている物質。このため、トランジスタのことを通称「石」ともいい、設計者は、「…の石」という呼び方をよくします。


トランジスタ・マップ3 集積性で分ける。



ユーザニーズに応え、ロームはディスクリートタイプ以外にもトランジスタを集積させた複合トランジスタを製造しています。抵抗を内蔵させたデジタルトランジスタ、トランジスタを集合させたトランジスタアレイ、簡単な回路を構成したトランジスタユニットなどが、これにあたります。

※デジタルトランジスタ 抵抗が組み込まれた抵抗内臓トランジスタ。回路設計で頻繁に使われる部分を標準化したものです。



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